タイトル

女性と漢方(34)〜治ったはずの胃潰瘍?〜


『46歳Qさん。消化器科で胃潰瘍を指摘されて十数年経つ。胃潰瘍は内服治療で経過を年2回内視鏡(胃カメラ)で診てもらっており、「潰瘍はほとんど治っているから、そんなに痛むはずない。少し神経質になっているせいもあるのでは?」と主治医に指摘されるが、実際に痛いのだからどうしようもない。知り合いに紹介されて当院受診。』
Qさんの自覚症状は、空腹時に胃が痛み、寒いと胃がカチカチ?になる感じがして、お腹全体が張り、食べ過ぎなくても胃がもたれて胸やけがするということでした。この症状は季節の変わり目に特に悪化するらしく、他には生理不順はないが生理痛がひどく、出血量も多いようです。
舌をみるとうすいピンク色で、お腹は胃のあたりを押しても痛がりませんが、左右の腰の骨の内側あたりを押すとかなり痛がりました。血液検査では軽い貧血も認められましたが、とにかくQさんには東洋医学的には「お血(オケツ)」(詳しくは前号参照)が背景にある症状でした。そこで、『当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)』と『人参湯(ニンジントウ)』を処方しました。
効果は消化器科の先生に申し訳ないくらいに劇的でした。十五年間も続いた痛みが飲み始めて三、四日で消えてしまったのです。胃の重苦しさも胸やけもない。要するに、何ともなくなったのです。さすがに私も「ほんまかいな?(なぜか関西弁)」と思いましたが、『当帰芍薬散』の効果は1ヶ月後の生理ではっきり表れました。生理痛も弱くて出血量も少なく、胃痛のみならずこんなにラクな生活は久しぶりとの事でした。


Qさんは、その後順調に良くなり、『当帰芍薬散』は4ヶ月で飲まなくなり、止めた後も生理の調子は悪化せず、『人参湯』だけは本人も食欲が出ると気に入ってその後の転居先でも飲み続けているようです。
漢方薬を使っていますと、ときどきこのような「1発OK!」という劇的な効果にめぐりあいます。他の治療法では、こういう切れ味はちょっと味わえませんね。こういう症例を経験すると、劇的な効果を求めて私たちは懸命に効きそうな薬を探す努力を惜しまなくなります。患者さんからは感謝されるし、いわゆる「医師冥利に尽きる」気分を味わうときなのです。
2007年07月05日(木) No.253 (山内先生(産婦人科)のコラム)

女性と漢方33〜ストレスが原因の病気(その2)〜


『42歳Pさん。生来、神経質なところがあり、胃腸をこわしやすいタイプ。半年前、職場の配置換えがあって、それ以来体調不良が続く。同じ職場内とはいえ、新しい部署の人間関係にうまくとけ込めず、それを契機に不安..
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2007年06月10日(日) No.249 (山内先生(産婦人科)のコラム)

女性と漢方32〜高齢者のからだから潤いがなくなる?〜


『71歳0さん。最近皮膚がカサカサして乾燥する感じがあり、だんだんと身体に痒みを覚えるようになり、性器の周辺も痒いとの事で来院。本人曰く、皮膚科で老人性皮膚炎といわれて軟膏を塗っていたが、ちょっとはいいけどあまり効かない。年のせいだから仕方ないのかねーという話。』
加齢に伴う変化の一つに「潤」から「燥」への変化があります。お年寄りの皮膚はごわごわと乾燥して皺だらけであることは誰もがよく知っていますね。0さんの日焼けした顔は一見元気そうに見えますが、皮膚が全体的にカサカサして潤いがありません。口内も乾燥していて、舌には厚く乾いた苔がベットリと付いていました。


このような方を漢方で治療するときには、「薬で痒みを無理やり抑え込む」のではなく、「乾燥した皮膚を潤すことで、みずみずしい皮膚に戻す」ということを考えます。0さんには『当帰飲子(トウキインシ)』を処方しました。二週間後、「痒くて眠れなかったのがおかげでぐっすり眠れるようになった。」との事で、もう二週間続けてもらったところ、「最近皮膚がしっとりして、艶がでてきたよ。先生、これは若返りの漢方薬かい?」とおっしゃっていました。
乾燥するといっても皮膚だけではありませんね。
身体のどこの部分が乾燥するかによって、現れる症状も用いる漢方薬も変わってきます。
例えば、のどの奥が乾燥してカラカラになると、特に夜間に空咳が出るようになり、布団に入ると咳き込んで眠れないことを訴える方もいます。これも高齢者にときどき見られる症状で、これにはのどを中心に潤してくれる『滋陰降火湯(ジインコウカトウ)』という漢方薬がよく効きます。
腸が乾燥する(あまり適切な表現ではないですが)と、便がちょうどウサギの糞のようにコロコロと硬くなってしまいます。こういうときも漢方医学では「腸を潤して便に湿り気を与える」考え方で、『麻子仁丸(マシニンガン)』という薬をよく使い、便がつるっと気持ちよく出ることを目標にします。
このように、「乾いているものを潤す」という考え方はとても大切で、特に高齢者にはこの考えで上手く漢方薬を使用すると症状が軽快して大変喜ばれることがよくあります。
2007年05月10日(木) No.244 (山内先生(産婦人科)のコラム)

女性と漢方31〜慢性疲労?(その1)〜


『34歳Nさん。二人目の子供がほしく、元々生理も不順なので産婦人科でいろいろ治療を受けたが、はかばかしい結果は得られず。友人に紹介され、他院で当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)と小建中湯(ショウケンチュウトウ)を処方されて1年間飲んだが生理の具合もよくならず、妊娠もしなかった。最近はひどく疲れやすく、下痢もしやすく、体重は5キロ減ってしまった。妊娠も希望されて、かつ体調不良もあり、当院に受診。』
Nさんは、来院時にかなり妊娠にこだわりを持っていたので、『温経湯(ウンケイトウ)』(以前に紹介)を2週間処方してみましたが、何の変化もみられませんでした。そこで体力低下と下痢に加えて、めまいがよくあるというので、『人参湯(ニンジントウ)』と『真武湯(シンブトウ)』に変更してみました。


この処方に変えて2週間でめまいが治まり、下痢も良くなり、クタッとした疲れやすさが減り、家事もかなりこなせるようになったとの事。現在、薬を飲み始めて半年ほど経過しましたが、いつのまにか生理不順は解消されていました。妊娠はまだしておりませんが体調はいいようです。
『人参湯』の効く人は、いかにも力のおぼつかない印象はたしかにありますが、あまり「スタミナのなさ、体力のなさ」を強調して処方すると、こういう方はたいていイヤな顔をします。
多分、自分でもこの点は十二分に承知していて愛想がつきているのでしょうね。『人参湯』は、古来は下痢や嘔吐などで体力消耗した人を回復させるところに目的がありましたが、人参が今やいわゆる滋養強壮薬の代名詞のように扱われているのも事実です。
Nさんのケースは全体の効果が目に見えるようになるのに半年かかったことになります。よく「漢方薬はゆっくり効く。効果がわかるのに半年かかる」というのはこのことだろうと思います。これは「手応えがみつかるのに半年」ではありません。最近は効かなくても平気で飲み続けさせる治療法が多いせいか、効いても効かなくても同じ薬を疑問を持たずに飲み続けている人が多いような気がするのは私だけでしょうか?
2007年04月10日(火) No.239 (山内先生(産婦人科)のコラム)

女性と漢方30〜ストレスが原因の病気(その1)〜


『58歳Mさん。中肉中背。49歳頃から不整脈に気づき、52歳のときに発作に襲われ、内科にて心臓弁膜症と診断されて治療を開始した。しかし、症状は次第に悪化し、動悸がひどくて息苦しく階段も上がれない。調子が悪い..
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2007年03月10日(土) No.234 (山内先生(産婦人科)のコラム)

女性と漢方29〜ひどい生理痛(その3)〜


『35歳Lさん。やせ型。10年前の出産後から、月経の量が多くなり、5年前には貧血の治療を受けたとの事。現在も月経時はさらさらした色の薄い多量の出血があり、初日から2日間は強い下腹部の痛みがあり、温めると少しは和らぐ。漢方薬に興味があり、来院。』
健康な方は生理が終われば、比較的身体はすっきりするものですが、Lさんは約1年前からは、生理後も身体の疲れがひどくなり、動悸や息切れも強まるとの事でした。これはまさに貧血の症状で、月経時の多量出血が原因とおもわれます。ところで、ここで一つの疑問が生じませんか?同様の月経が続いていたのに、なぜ1年前からひどくなったのでしょうか?
産婦人科的には、子宮筋腫が出来る部位によっては、このような多量の月経血量に伴う貧血を起こすことがありますが、Lさんには問題ありませんでした。よくお話を聴くと、生鮮食料品店のパート勤務を始めたころから、もとからあった冷え性がますますひどくなったようです。ところが、夫は大の暑がりで夏場は帰宅するとすぐクーラーをつける一方、Lさんは家までクーラーなんてとすぐ切る…パートの疲れも手伝い、家庭内は一時的に険悪な雰囲気になったとの事でした。
Lさんの不調は、スーパーでの冷え過ぎにも原因はあるようです。スーパーの仕事がまさに貧血をひどくしてしまったようでした。


そこで月経時には『キュウキキョウガイトウ』、普段は『帰脾湯(キヒトウ)』と貧血治療のために鉄剤を飲んでもらいました。『キュウキキョウガイトウ』は、身体を温めて止血する薬で、身体が弱く冷え症の出血によく用います。『帰脾湯(キヒトウ)』の「帰」は以前に紹介した生薬の「当帰(トウキ)」のことで、「脾」は消化機能をつかさどる部分というお話はしましたね。つまり、消化機能の働きを強めてエネルギーを生み出すと同時に、不足した血を補う漢方薬なのです。
Lさんはその後、出血も少なくなり、貧血も改善しました。また、冷えの方も徐々にではありますが軽快をみていきました。現在は、夫婦仲もうまくいっているようで、離婚の理由に体質の不一致もいれてもいいかもと、笑ってお話するLさんでした。
2007年02月10日(土) No.229 (山内先生(産婦人科)のコラム)

女性と漢方28〜月経前症候群〜


『38歳Nさん。5年前位から、生理の1週間前位になると頭痛と吐き気に悩まされる。
生理痛はさほどひどくはないが、生理前になると、手がむくみ、耳は詰まった感じがする。時には夜中に動悸がして眠れないことや、イライラして子供に当たってしまうことがある。前医で桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)を処方されたが、効果が感じられないとの事で来院。』
Nさんは、丸顔でやや黒味を帯びた赤ら顔をしており、一見すると確かに『桂枝茯苓丸』が有効でありそうな方でした。しかしながら、症状は典型的な月経前症候群(月経前に続く精神的あるいは身体的症状で、月経発来とともに減退ないし消失する)であり、まず『加味逍遥散(カミショウヨウサン)』(以前の号参照)を処方しました。2週間で日中のだるさは改善したが、頭痛は変わらないとの事でした。そこで、のぼせて頭痛することを参考にし、さらにイライラも取りたいことを考慮して『女神散(ニョシンサン)』に変更しました。

この効果は著しく、2週間で頭痛・イライラは無くなり、一ヶ月後は動悸・不眠やむくみもすっかり消失して、すこぶる好調になりました。     
『女神散』は浅田飴で有名な浅田宗伯という古人が創製した漢方薬で、もともと戦地での神経症の治療に用いられたものでしたが、婦人の更年期や産前産後の自律神経失調症状にも著効なので使われるようになりました。マタニティーブルーなどにも私は処方します。Nさんが赤ら顔であったのは、顔面の充血であり、『女神散』には『加味逍遥散』には含まれていない清熱作用(熱を取る)をもつ生薬が配合されていますので、この配合の妙が有効だったのでしょう。
このように生薬の配合によって効き方がガラリと変わるので、効かない薬は我慢して飲み続ける価値はないのです。2週間で有効性が得られない場合はもう一度漢方薬の生薬構成の見直しをすることが大切なのです。
余談ですが、ある医師から以前に『女神散』を男性に処方して患者さんから女性の薬を処方されたとクレームがあった話を聞いたことがあります。漢方薬は名前でイメージされるのが辛いですね(笑)。
2007年01月10日(水) No.225 (山内先生(産婦人科)のコラム)

女性と漢方27〜ひどい生理痛(その2)〜


『32歳Mさん。不妊を主訴に来院。もともと冷え症もあり、生理のとき量が多く、痛みもつらいとの事。』この方の外来に来られたときの第一印象は、妙に唇がカサカサしていた点でした。このように「肌や唇にツヤがなくてガサガサしている状態」は東洋医学的には、「血虚(ケッキョ)」と云いましたね。以前お話したように、「血虚」は「貧血」とは異なります。血液の栄養が末端まで行渡らない状態ですから、当然ながら「眼精疲労」「脱毛」「集中力低下」などの症状も起こり得ます。
「血虚」を治す4つの生薬の代表選手そのもので構成された漢方薬に『四物湯(シモツトウ)』があります。この薬を基本骨格にして様々な症状に対応できるように生薬を追加したことで「血虚」対策の漢方薬はいろいろあります。前回登場した『当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)』もこの『四物湯』がベースになっています。


Mさんには『温経湯(ウンケイトウ)』を処方しました。この薬は『四物湯』に止血作用(月経過多)・気を巡らせる作用・体を温める作用・下腹部の痛みを取る作用をもつ生薬が追加されています。また、西洋医学的には排卵に関わるホルモンの分泌を正常化する作用も動物実験で証明されているようです。つまり「冷えていて子供が出来にくく、月経過多に伴う下腹部痛に悩まされる」という方にはまさしくうってつけの薬でしょう。
処方後、一ヶ月してMさんは「体が最近暖かく、体調がいい」と云って来院されました。実は「体調がいい」というこの一言が大事なのですね。漢方薬は身体の本来の状態に戻そうという作用が働きますから、治したい症状以外にも様々な効用が現れてきます。二ヶ月経って、排卵もしっかり起こるようになり、生理痛も軽くなったとの事でした。現在妊娠に向けて頑張っています。
この方は不妊を主訴に来院されましたが、不妊に『温経湯』が有効というわけではありません。身体の状態が『温経湯』にあうものであったに過ぎません。ですから、同じ薬をほしいという方がよくいらっしゃいますが、この点をよく理解していただきたいと思います。さもなければ、漢方薬本来の効果は得られませんから…。
2006年12月10日(日) No.221 (山内先生(産婦人科)のコラム)

女性と漢方26〜ひどい生理痛(その1)〜


今回から数回シリーズで「生理痛と漢方」のお話をします。まず、患者さんに登場してもらいましょう。『28歳、Lさん。最近ひどい生理痛で悩んでいる。冷え症もあり、手足は冷たい。鎮痛薬は手放せないが、漢方薬を試してみたい希望で来院。』
Lさんは、色白な方で、舌を診るとややうすいピンク色でちょっと歯痕(歯の痕が舌に残る)がありました。この方には「冷え症」もありましたが、こちらを治すには大きく2通りの方法があります。「(気・血・水のいずれにせよ)巡りをよくして温める」というのと「暖かみを補充する」という方法です。これは、ストーブに空気をふいごで送るのと、原料の薪を補充するイメージと同じですね。


私はLさんに「冬場にアカギレができやすくないですか?」という問いかけをしました。答えはイエスでした。なぜ、こんな問いをしたかというと、「血虚」(以前の号を参照)の有無、つまり、血液の栄養循環が隅々までいきわたっているかを確認したかったのです。実際にLさんは、爪が割れやすく、皮膚もカサカサしていました。そこで「血虚」を治す生薬を選ぶことになるわけですが、その中でも生理痛のような子宮の筋肉のしこりを和らげる生薬には『芍薬(シャクヤク)』があります。
Lさんにもう一つ注目する所見がありました。それは舌の歯痕です。
コレは以前お話した「水毒」の所見で、やはり生理のときはむくみが出やすいとの事でした。
この両者を治す生薬が含まれているもの、つまり、血液の循環を良くして、体内の水分のバランスを整える薬のひとつに『当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)』があります。今回はこちらを処方しましたところ、冷えやむくみはよくなったが、生理痛は以前よりは軽いものの時折発作的に痛いことがあるとの事でした。そこで『芍薬』のパワーを増強するために『芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)』という即効性のある薬を痛いときだけ飲んでもらうように指導しました。
3ヶ月後に来院したときは「あのよく効く薬はあまり飲まなくてもいいようになりました」とのお話でした。これが漢方薬の不思議な点で、鎮痛剤を多用していた方も不要になるケースが珍しくありません。
2006年11月10日(金) No.217 (山内先生(産婦人科)のコラム)

女性と漢方24〜腎虚って何?(その2)〜


前回は「腎虚(じんきょ)」のお話をして、『六味丸(ロクミガン)』という漢方薬を紹介しました(詳しくは前号を参照)。腎を補う薬には、この仲間として『八味地黄丸(ハチミジオウガン)』『牛車腎気丸(ゴシャジンキガン)』などもあります。これらの薬は『六味丸』にさらに他の生薬を足してできています。
では、どう使い分けるのでしょうか?「腎虚」は決して「腎臓が悪い」のとは違うという話は前回しましたし、下半身あたりに症状が出ることが多いこともお話しました。
「おしっこが最近近くなった」「腰もなんとなく痛い」…などは典型例でしたね。


もし、こういう方で「冷え」があったとしましょうか。「足の裏が冷えると、つま先がほてる」なんていうのは漢方医学的には不思議な症状ではありません。その場合は、「冷え」を良くする生薬が含まれた漢方薬の方が良いにきまっています。つまり古人は『桂枝(ケイシ)』(シナモン)や『附子(ブシ)』(毒性のないトリカブト)の二種類の生薬を『六味丸』に足して『八味地黄丸』(6+2=8です)を造ったのです。また、「冷え」もあるけど「下半身のしびれ」もある方のために、それに対応した生薬をさらに加えて『牛車腎気丸』なる薬も造ってしまいました。
よく膝から下だけがむくんで、しびれて冷える方なんかいらっしゃいますが、こういう方は『牛車腎気丸』が効くタイプなのですね。「冷え」があるかないかを聴くのはとても大切で、「冷え」のない方に『八味地黄丸』や『牛車腎気丸』を処方したら、その方は熱くてたまらないでしょうね。「冷え」を診るには実際に触って診察するのが一番です。
「腎虚」は決して高齢の方だけの症状ではありません。若い方でも「腎の精」の不足は過労のように無茶をすると起こり得ます。ただし、高齢の方と違うのは、若い方は即効性があります。本当にびっくりする位に早く効いてしまいますね。一般的に「腎虚」を治すには時間がかかると云われていますが、個人的には「ちょっと顔色が赤らんでいる」タイプには、どうも『八味地黄丸』がよく効く方が多い印象をもっています。『桂枝(ケイシ)』(シナモン)は「のぼせ」に効く生薬ですから、ここにカギがあるのでしょうか?
2006年10月10日(火) No.212 (山内先生(産婦人科)のコラム)

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