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テニス肘


 テニス肘とは『上腕骨外側上顆炎』の別名です。上腕骨外側上顆とは肘の関節の外側のでっぱった部分で、手首を反らせる筋肉が骨に付着する場所です。ここに負担がかかり炎症が起こっている状態がテニス肘です。この部分にはその付着部の面積に比べて大きな力がかかるため、炎症や変性、腱の微小断裂が生じて痛みの原因になっていると考えられています。また腱などの組織の年齢的な変化も一因です。
 手首を反らせる、物を掴んで持ちあげる、タオルを絞るなどの動作で痛みが出現し、日常生活に支障を来します。


 30〜50代のテニス愛好者に生じやすいのでテニス肘と呼ばれていますが、テニスをしている人だけに発症するものではなく、むしろ日常生活で重いものをよく持ったり手をよく使う人、パソコンをよく使う人などに多く見られます。
 テニス愛好者に関しては、発生率は4割前後で、プロレベルになると6割を超える選手がテニス肘を経験しているそうです。テニスによるテニス肘は不適切なラケットの使用(重さ、グリップの太さ、ガットの張力など)やプレースタイルが関与しており、テニス肘患者ではインパクトの時に30度ほど肘が曲がっていることが多いという分析があります。
 治療はまずは安静です。スポーツや手をよく使う作業を控え、痛い動きを避けるように手の使い方を工夫し、手首や指のストレッチを行います。他に痛み止めの内服や外用、またテニス肘バンドというサポーターで痛む部分を圧迫す
ることで痛みや炎症を抑えることができます。
 パソコンで痛みがでる方は手首が反らない様にキーボードの角度やマウスを調整したり、腕の下に枕を入れるなどの工夫が有効です。
 痛みが治らない場合は、ステロイドの注射を行いますが、長期的には痛みがぶりかえすことも多く見られます。これらの治療が無効であった場合は手術を行います。
2020年08月26日(水) No.978 (渡邊先生(整形外科)のコラム)

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