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加齢のふりしてやってくる心臓病にご注意を 〜心臓弁膜症について


 今回は、心臓病の一つである、心臓弁膜症についてお伝えしたいと思います。心臓弁膜症は心臓の中にある「弁」が硬くなったり、閉まりが悪くなったりすることで発症する病気です。この病気は年とともにかかりやすくなり、65歳以上の8〜13%が発症すると言われております。主な症状としては「胸の痛み」や「動悸」なのですが、「以前より疲れやすくなった」、「以前より行動範囲が減った」などが初期症状のこともあり、加齢かなと思って、病気の徴候を見過ごしてしまうことがあります。進行すれば、重篤な心不全を起こし、命の危険があります。
 当院で心臓弁膜症の治療を受けられた患者さんにも、「周りの人と同じ速さで歩けなくなった」「階段を上るのが以前よりつらくなった」などの症状を自覚していたにも関わらず、年だと思って、特段、検査を受けずに過ごしていたら、ある日突然、心不全を発症して救急車で運ばれた人が多数いらっしゃいます。検査後に病状を説明すると、そんなに悪くなっているとは気が付かなかったとおっしゃっていました。


 もちろん、倦怠感や疲労感などのすべてが、心臓病が原因ではありません。しかし、弁膜症は、加齢と思って見過ごされることがある病気です。久しぶりに会った両親が、何となく調子悪そうであれば、一度、専門的な心臓の検査を勧めてみるのも良いかもしれません。心臓弁膜症は、レントゲンや血液検査だけでは発見できないこともありますし、年と共に病気のリスクは上がります。治療法も年々進歩しており、以前より体の負担が少なく治療することもできるようになってきました。心臓弁膜症に関する詳しい診断法や治療法に興味のある方は是非「心臓弁膜症サイト」をご覧ください。


絵や動画を交えて、詳しく説明してあります。また、当院でも随時、心臓の精密検査を行っておりますので、ご希望の方はご連絡ください。
2020年02月26日(水) No.945 (仲澤先生(心臓血管外科)のコラム)

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