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第3話/尿の色は健康のバロメーター


皆さん、ご自分の尿を観察したことはありますか?偶然尿の色の異常に気が付いて、泌尿器科のお医者さんの診察を受け、病気が早期に発見され命拾いしたと言う話をよく聞きます。私の友人の場合は、スキーを楽しんでいるとき雪の上に真っ赤な尿をして、驚いて検査を受け膀胱癌が発見されました。
正常な尿の色は淡黄色、いわゆる麦わら色をしています。これは、身体の中で作られるウロクロームという色素や、肝臓で作られる胆汁の主成分であるビリルビン色素および食物の色素によるものです。このうちウロクロームやビリルビンなどの色素の一日の排泄量は一定ですから、水分を多量に飲んで尿量が多いときはほとんど無色に近くなり、汗をかいて尿量が少ないときは濃い黄褐色になります。
肝臓が悪くてビリルビン色素が大量に尿中に出る場合は濃い赤褐色になります。

この場合、尿の泡も同様に赤褐色になるのが特徴です。また、人工色素を使った清涼飲料水やある種の薬(とくに便秘薬)、アロエを食べたりすると真っ赤な色の尿になることがあります。このように、尿の色は病気の場合や、健康の場合でも食べ物や薬などによって種々な色に変化するのです。さて、赤い尿は血尿といって血液が混じったもので、尿路系の腫瘍の発見の手がかりとなりますから要注意です。灰黄色で混濁した尿の場合は、膀胱炎などの細菌感染が原因となる場合があります。
牛乳のような白い尿は、乳糜尿と呼ばれており、腎臓のリンパ管の病気のため、尿の中にリンパ液である乳脂肪が混ざったためです。
これは、フィラリア原虫による亜熱帯地方の風土病によるものですから、私達にはあまり馴染みのない病気と言えます。
黒い尿は大変まれで、黒色種という皮膚にできる腫瘍が原因です。このように、尿は「健康のバロメータ」です。
一日一回くらいは尿の色を注意してみましょう。
2003年11月10日(月) No.24 (古屋先生(泌尿器科)のコラム〜ドクトル・フルヤの知って得する泌尿器科講座〜)

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